ひかり電話のメリット・デメリット
NTTが提供しているフレッツ光などのひかり電話は月額料金が安く、通話料金も従来の固定電話よりも割安になっています。
良いところばかりの説明が聞こえてくるかと思いますが、実際悪いところ(デメリット)はあるのでしょうか?また良いところも改めて説明しておきたいと思います。
ひかり電話のメリット
- 月額料金が安い
- 通話料金が安い
- 電話加入権が不要
- 今使っている電話番号を引きつげる
- 市外局番から始まる番号を新規取得できる
- ナンバーディスプレイなどオプションも安い
- 音質が良い
これらがひかり電話のメリットです。以下で一つずつ見ていきましょう。
月額料金が安い
月額料金は住んでいる住宅の設備にもよりますが、月額500円~950円(税抜き)です。また通話料金やオプションがセットになった割安のプランも存在します。
通話料金が安い
国内通話料金は全国一律8円(固定電話への発信時)。携帯電話への発信時も従来の固定電話よりも安くなっています。
国内固定電話・携帯電話への通話料
加入電話 | ひかり電話 | |
---|---|---|
市内 | 8.5円 | 8円 |
県内・市外 | 20~40円 | 8円 |
県外 | 20円~80円 | 8円 |
NTTドコモ | 20円 | 16円 |
au | 30円 | 17.5円 |
ソフトバンク | 40円 | 17.5円 |
※国内通話は3分、携帯電話は1分の通話料金
国際電話
加入電話 | ひかり電話 | |
---|---|---|
アメリカ合衆国 | 60円 | 9円 |
中国 | 140円 | 30円 |
韓国 | 110円 | 30円 |
※1分の通話料金。非課税。
国際電話も安価になっているので、海外へ発信する場合はひかり電話から発信するのが良いです。
電話加入権が不要
通常36,000円するNTT加入権がひかり電話なら不要です。新規で電話を引きたい方への負担も少ないです。
電話加入権は中古で購入するなどすれば格安で購入することもできますが、それでも1万円程度はします。ひかり電話なら加入権なしで電話を使えるので、これから固定電話を使うならひかり電話がコストパフォーマンスが良いです。
今使っている電話番号を引きついで使うことできる
今までNTTの加入電話で使っていた電話番号を引きついで使うことができます(ナンバーポータビリティ、番号ボータビリティ、番ポ)。
番号を引き継ぐ場合は、これまでのNTTの電話を休止にする為の利用休止工事費1,000円、同番移行工事費2,000円が発生します。
NTTフレッツ光のひかり電話、初期費用例
基本機能 | 1,000円 |
---|---|
同番移行工事費 | 2,000円 |
NTT利用休止工事費 | 1,000円 |
合計 | 4,000円 |
新しく電話番号を取得する場合(発番)は基本機能の1,000円のみです。
ナンバーディスプレイなどオプションも安い
ナンバーディスプレイやキャッチホンなどのオプション料金が従来のNTT加入電話より安く設定されています。
フレッツ光(NTT)のひかり電話なら、「ナンバー・ディスプレイ」、「ナンバー・リクエスト」、「キャッチホン」、「ボイスワープ」、「ダブルチャネル」の中から3つのサービスをご契約いただくと、自動的に付加サービスセット割引が適用されて、3契約が月額800円でお使いいただけます。
※ナンバーリクエストは非通知で電話をかけてきた相手に、電話番号通知でかけ直すようにアナウンスを流すサービス。ボイスワープは転送電話サービス。
ダブルチャネルは電話回線を2回線分(2番号)使用できるサービスです。用途に合わせて電話番号を使い分けたい時に便利なサービスです。仕事用などでよく使われます。
音質が良い
インターネット回線を利用したIP電話というと、音質を気にするかもしれませんが、従来の固定電話と変わりません。大容量通信が可能でノイズに強い光ファイバーを利用しているので、通話品質も問題ありません。
ひかり電話のデメリット
実はそんなにないのですが、あえてあげるとすれば以下のものです。
- 一部接続できない番号がある
- インターネットを利用しないと使えない
- 停電時に使用できない
これくらいです。実際どんな電話番号が使えないのか例を挙げてみます。
一部接続できない電話番号がある
電話番号 サービス名等 接続可否
0170 伝言ダイヤル ×
0180 テレゴング/データドーム ×
0910 公専接続 ×
0990 ダイヤルQ2 ×
伝言ダイヤルとは0170に電話し、メッセージを録音し、暗証番号を設定しておけば、暗証番号を知っている方は自由に録音・再生ができるサービスです。
テレゴング・データドーム
テレゴングはサービスが終了したのでデータドームを説明します。データドームは ISDN1回線のみで配信される、画像・音楽・映像などのディジタルコンテンツを、ネットワーク内でマルチ同時配信し、全国に向け大量同時配信をすることが可能となるサービスです。
通信ソフトが必要で、かつ月額料金が50200円かかるサービスで、法人向けのサービスでした。
公専接続
公専接続は、企業が保有する専用回線の片側のみに、NTTの保有する公衆回線網を接続する方式のことです。
わかりにくいので具体例を挙げると、福岡本社と23区内にある東京支社の間を専用回線で結んでいる企業の場合、東京支社側を公専接続しておけば、福岡本社から東京23区内の顧客へ電話をかける際に、NTTには東京の拠点からの市内通話料金を支払うだけで済むメリットがあります。
これも基本的に法人向けのサービスです。
ダイヤルQ2
ダイヤルQ2はエッチな情報などを電話で配信するサービスです。昔インターネットが普及し始めた時に海外のダイヤルQ2サービスに接続され、高額な料金が発生したというニュースがありました。これはむしろ使えない方が嬉しいという人もいるかもしれません。
以上です。
基本的には一般家庭にはほとんど使われないサービスばかりです。そんなに特殊な使い方をしていないという場合はひかり電話を使っても問題ないと思います。
続けてもう一つのデメリットを説明します。
インターネットを利用しないと使えない
これはインターネット回線を利用しているのでしょうがないことと言えばしょうがないことです。光インターネットとセットにして使うことで安く提供している面もあると思います。
もし固定電話のみで利用したいと言う場合で、電話加入権を持っていない場合は中古で購入することもできます。通常36,000円ですが、1万円程度で購入できるのでオトクです。
インターネットがどうしてもいらないという方はこちらを検討してみるのが良いかと思います。
参考記事:電話加入権の格安購入方法
停電時に使用できない
黒電話などNTTのアナログ電話の場合、モジュラージャックから電源をとることができるので停電時でも電話機を使用することができます。
ひかり電話の場合、ホームゲートウェイ(モデム)、光電話アダプターにコンセントからACアダプターで通電しないと使用することができません。
ただ最近の電話機はACアダプターから電源を取らないと動作しないものがほとんどなので、このデメリットは無視しても良いでしょう。
NTTから停電時でも電話機を使用できる専用のモバイルバッテリーが販売されています。価格は8,000円。この光モバイルバッテリーは光電話アダプターに電源供給するアイテムですが、スマホやタブレットにも電源供給することができます。被災時の備えとして購入しておくのも良いでしょう。
ひかり電話の解約方法
ひかり電話のみを解約する場合は各事業者へ連絡して、光電話アダプターを返送します。それ以後固定電話を使わない場合は返送のみで問題ありません。
ひかり電話解約後も固定電話を使う場合
ひかり電話解約以後も固定電話を使う場合は2つの対応方法があります。1つは、それまでにNTT加入電話を休止していた場合は復旧手続きをとります。
もう1つは、ひかり電話で固定電話を新規契約していた場合です。この場合は電話加入権を購入し、NTT加入電話を新規契約します。
ひかり電話解約前 | ひかり電話解約後 |
---|---|
NTT加入電話を休止していた場合 | NTT加入電話を復旧する |
ひかり電話で加入電話を新規契約した場合 | 電話加入権を購入し、新規契約 |
NTTの電話加入権は中古で1万円程度で購入できます。以下のページで購入方法をまとめているのでそちらも参考にしてください。
参考記事:電話加入権の格安購入方法
引っ越しする場合はどうする?
引っ越しする場合はできるだけ早めに各事業者へ連絡して移転手続きをします。遅くとも引っ越しする前の1か月前には連絡を済ませておきましょう。
連絡が遅くなると工事が遅くなり、入居日に間に合わなくなる可能性があるので注意。
スマホを固定電話の子機代わりに使用可能
NTTフレッツ光のひかり電話では他社にないユニークなサービスがあります。それは「スマホdeひかり電話(無料)」です。
持っているスマホに専用アプリをインストールすると、ひかり電話の子機代わりに使用することができます。また内線通話も可能なので、戸建住宅の1階と3階で連絡を取る時などに便利です。
まとめ
ひかり電話はメリットがとても大きく、ほとんどの場合デメリットはありません。インターネットを使う人であれば、固定電話はひかり電話一択と言っても過言ではありません。
新規でひかりインターネットを契約する場合、キャッシュバックのキャンペーンを受けることができます。キャッシュバックは期間限定なので、気になっている人は以下リンクからスピード見積もり、申込みをするのをお勧めします。